11月4日(土)、セミナーが開かれました。今回は、のぞみでセミナーが始まって以来の参加人数、22家族・25名、三連休の中日にも関わらず、たくさんのご参加ありがとうございました。

さて、今回のテーマは「熊本の食の神様、竹熊先生の本を読んで」ということで、給食の松本先生の担当です。

〇竹熊宜孝先生・・・昭和9年生まれ、山鹿市出身の医学博士、昭和50年から公立菊池養生園診療所所長となる。
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≪数日前からとても緊張していた先生…。当日、参加多数と言うことでさらに緊張!≫

今回は、著書『土からの医療』を読んでの感想です。

・「食は薬、たべものはいのち」ということで、自ら命を養う「養生」という理念に基づき、米はできるだけ精白せず玄米や雑穀を使う、添加物を一切使わないなどの食生活を実践されているが、現代の生活のではそこまで完璧にやるのはなかなか難しいと感じた。

・農業従事者に深刻な農薬中毒や農夫症、ハウス病…これは消費者の「夏野菜を冬に食べたい」「虫食いの無い野菜を食べたい」そんな願望に起因するもの。消費者の意識を変えれば、そういった病気も減るのではないか。

・子ども達のために良いものを与えるために、見極める力を付けなければと感じる。

 

松本先生の話にもあったように、竹熊先生の推奨する食生活を実践することはなかなか難しく、実生活とはかけ離れていて、なんだか次元の違う話のようにも感じてしまします。そのため、少し実生活に近づけて考えてみるために、「食事の面で気を付けていることはありますか」ということから、親御さんたちに聞いてみました。

・納豆、味噌などの発酵食品を取るようにしている

・雑穀米にしている 野菜多めの汁物にする

食事に気を付けている親御さんが多いという印象で、やはり自分だけのためよりも、“子どものため、家族のため”と思うと、少しは手間もかけられますよね…。

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≪今回は、群読「もみじ」に挑戦!≫

ここから本題ですが、食事は大切なこと、竹熊先生の実践も、話を聞いたり読んだりすれば大事だ!良いものだ!と感じる人が多いのに、なぜ広まらなかったのでしょう…。竹熊先生も精力的に講演活動され、普及に取り組まれているようですが、世の中の“主流”にはなかなかならない現実…。

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≪「かわいいな!」担当はすみれ。絶好のシャッターチャンスを逃してしまった、ごめん、すみれ・・・。≫

合志さんのご主人は肉屋さんで、ソーセージなどの加工品も添加物が入っているもの、無添加のものを作られているそうですが、無添加のものは手間やコストがかかる割には、「味が薄い」「硬い」「ジューシーさがない」などとクレームがあったり返品されたりで、固定客は1割ほどだそうです。少し前にメディアに取り上げられ、問題になったソーセージやハム等の亜硝酸塩、その時はスーパーに無添加のコーナーも大きく取ってあるのを目にしましたが、喉元過ぎればなんとやら…、今ではコーナーの一角に少しだけ置いてあったり、売れずに見切り品コーナーに並べてあったり…。悪いものと分かっているのに、なぜそちらに流れてしまうのか、良いものと理解しながら、なぜ実践しないのか。

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≪親御さんとの手遊びは、子ども達にとって本当に嬉しいものです!≫

のぞみの給食は、他保育園と比べると品数も多く、食材にもこだわっていることもあり、1食当たりの単価は、他の約1.5倍です。しかし“行事”がないので、他保育園のように行事費などの費用がかからず、食にお金がかけられることもあると思います。また、給食の先生達の努力のお陰で、おやつも既製品に頼らず手作りが多いため、費用も抑えられて、なおかつ体にも良い。有機野菜や無添加の加工物は「値段が高い」と言うが、外食したりイベントや旅行に出かけたり…そういうことには惜しみなくお金を使っている、だから食にはお金はかけられないということも…?子どもにとってどんなお金の“使い道”がいいのか、よく考える必要があるのではないでしょうか。

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≪よかったね、ゆうせい!≫

また、食に関して一生懸命親が取り組んでも、大きくなると反動で添加物入りの食べ物(おいしく感じるための薬入りなので、それは舌にはおいしいはず!しかし体には…?)に走ったり、どんなに養生しても長生きできるとは限りません。すぐ死んでしまうような毒であるならば口にしないですが、食べたからといってすぐにどうなるわけでもなく、しかもおいしく感じられる、そして安い!それならばそちらに流れてしまうのは仕方がないことかもしれません。しかし、数十年かけてじわじわと体に蓄積して、そして結果どうなるか…いまだ人類が経験していない壮大な人体実験が行われているのです。ここ数十年で、アレルギーや癌は増加傾向にあるのは確かです。

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≪こうのすけ君も初参加❤りこねえちゃんも発表頑張ったよ!≫

竹熊先生の活動や志は、残念ながら世の“主流”ではありません。さらに世の中の“主流”はそれとはどんどん逆行していっている現実。のぞみの保育も保育業界の中では、“主流”ではありません。田上さんが他園のママさんにのぞみに通っていると話された時、「あの給食がすごいところでしょ?」そして「あの散歩ばっかりしてるところでしょ?」と言われたそうです。
世間ではのぞみは主流どころか“変な”保育園との評価があるのかもしれませんが、子どもの基本とは何なのかをきちんと捉え、子どもにとって何が大切で必要なのか、どうやったら子どもを伸ばすことができるのかを追求していけば、食も人間関係も乳幼児期から日々コツコツと、本物を食べさせたり、子ども同士揉ませることで作られるのではないかと。特に食は、途中“主流”に走ろうとも、子供の頃に覚えた味、舌は一生ものです。じっちゃんばっちゃんが食べていた昔からある伝統的な食事に、少しタンパク質を足したものがいいのではないか。


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≪わっさん、照れる~❤≫

“主流”でないから、古い・貧しいからなどとは思わずに、よく見れば実は足元に本当の高級品、幸せがあるのですね。流行るものはいつか廃れる…、流行らないけれども廃れない保育園になるよう、これも日々コツコツ努力していくしかないのですね。

 

【お知らせ・お願い】
◎来週13日(月)から、園庭の擁壁工事のため、竹林駐車場の一部が使えなくなります。駐車場が狭くなりますので、車の出入りの際にはお気を付けください。また、混雑を避けるため、子どもさんの送迎も短時間でお願いします。ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。

◎絵本の貸し出しについて、再度お願いです。一人1冊までで、必ず返却した後、新しい本を借りるようにお願いします。

【今週の元気もん】
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最近、夏美先生の畑の方にもよく行くようになりました 
少し遠いけれど、土手登り・ジャンプができるので、皆大好きなコース


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絵本中、居眠りさんを探せ 鬼の絵本だったので、後半、目ぱっちり

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まひろ、一緒に帰ろうワン 「

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「じいちゃん、シップはここでよかね?」そんな感じ この背中はだ~れだ?

【今週の人気メニュー】
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鯖の味噌煮 かぼちゃの煮物 柿の白和え 長ひじきと油揚げの味噌汁

一度、長ひじきの味噌汁が出た時も、子ども達には大人気今回はわざわざ長いまま入れてくれました
さらに、今回は白和えの柿もあり・・・
「長ひじき見つけ」「見て、この長さ」「柿あった」「オレ、5個入っとった」・・・大盛り上がり