今回は「いじめ」についてです。
最近の報道によれば、小中高でのいじめ把握件数が、前年度比約10万件増えたとのこと。子を持つ親としては、「え、そんなに!?今どきの学校は、子どもはどうなっているの…」と不安が募る数字です。しかし、この数字の実情は「いじめの定義」が変わったことにも影響があるようです。
いじめに関する法律の成立で、13年度から「一定の人間関係のある子どもが心理的・物理的な影響を与える行為で、相手の子が心身の苦痛を感じているもの」となったそうです。いじめを苦に小中高生が自殺する社会問題となり、些細なことでも重大な事態につながりかねないということで、早い段階から対応することが必要だと定義も変化。認知件数の6割は、「冷やかしやからかい、悪口や嫌なことを言われる」ことだそうで、その場限りのちょっとしてケンカでも、相手が「いじめ」と言えば「いじめ」として把握件数に上ってくるのですね。
しかし、そうした数の把握は一体どんな効果があるのでしょうか。こんな行為も相手にとっては「いじめ」となると認識させ、だからそういう行為はしないようにと、未然にケンカやトラブルを防ぐため…?子ども達のからかい、悪口、けんか、いじめ…そもそも感情を持つ人間である以上、そういった行為はゼロにはできないのではないか、大人社会でも存在することなのに、まだ社会経験の少ない子どものいじめをなくすことはできないのではないか。そういういざこざ、トラブルを通して、そういう場合にどう対処したらよいのか、相手はどう思うか自分以外の立場になって考えてみる。トラブルは捉え方によっては、そういった経験を積むことができるチャンスなのではないか、それが社会性を身に付けるといことではないか、と考えるのです。
“いじめは無くならない”その前提で、そういった困難にぶち当たった時に折れてしまわないように、幼児期から子ども同士もみ合って、心身ともに強くたくましい子どもに育てていく必要があるのではないでしょうか。親の愛情とは、子どもが求めるままに何でもしてあげることなのでしょうか?かわいそうだからと、ついつい手を出したり何でも買い与えたり…それは子どもが親から自立することを阻むことになり、挙句の果て、親が老いてもいつまでも子どもが自立せず、面倒を見なければならなくなる…それではお互いが不幸です。
もっと子どもの人生を長い目で見て、子どもの自立を助けるためには、強くたくましく生きていくためには、子どもに敢えて大変な思いをさせたり、辛抱させることが必要なのではないでしょうか。親がすることは、子どもが自分で困難を乗り越えられるように、そばで見守り励ましていくことではないでしょうか。からかいやいじめを受けたとしても、それを排除するのではなく、それをも利用して、子どもを伸ばすためにはどうしたらよいのか考える。トラブルの受け止め方次第で、子どもを弱くしてしまうか、強くたくましくするのかの分岐点にあるのですね。
≪寒い日が続いてます。みんなでおしくらまんじゅうだ!誰のお尻が一番強い?≫
のぞみっ子達はと言うと…ケンカ・トラブルは日常茶飯事!たんぽぽ組でも、取り合い、たたき合い…毎日やっています。そこで保育者がどう介入してどう導いていくか、試される場面でもあります。けがをするような危険なことは、制止させ叱りしますが、それ以外のトラブルは、お互いの主張を聞きだして、トラブルの中にもお互いの良かった点を見つけて褒めたり、大きい子は周りの子達も巻き込みながら、皆で考えてしています。ケンカしている当人同士だけでなく、こういうことしたら相手はこう感じるんだな…「人のふり見て我がふり直せ」と皆の学びの場にもなるのです。そのため「トラブルは宝」。そんな信念で保育しているのですが、保育者も「子どもに言うなら、自分もちゃんとせんと!」自分を見つめ直す、大人の学びの場にもなっているのです。
≪電柱撤去、見学中!あんなに深く埋まってたんだね!≫
【お知らせ・お願い】
◎本日、健康診断のための問診票を渡しています。今回は、年齢で日にちを分けています。
12月5日(火)・・・以上児
12月12日(火)・・・未満児 となりますので、前日までに記入の上、母子手帳と一緒に提出をお願いします。
【今週の人気メニュー】
豚の生姜焼き 里芋のごま味噌和え 切り干し大根の煮物 わかめと豆腐の味噌汁
給食の先生より
「しょうがは体を温める効果があります。体温が高いと、風邪を引きにくかったり、引いても治りやすいのです
この季節、食べるようするといいですよ」