のぞみの丘保育園 ブログ

のぞみの丘保育園は益城町北部、広安小学校北側の竹林の中にある45人の認可保育所です。 就学前に豊かな人間性の根っこが形づくられます。本園では特に日々の屋外活動を通して心の強さづくり、豊かな心、そしてかしこい子どもづくりを目指します。

2018年11月

のぞみの給食の時間では、食べる前に給食の松本先生と津田先生がその日の給食の話をします。栄養の話から、その食物の産地や育ち方、切り方、調理法などなど、話は多岐にわたります。「今日は何の話かな?」「どっちの先生かな?」皆、わくわくして楽しみに待っています。さて、そんなある日の給食の話の時間で、こんなことがありました。

 

その日のメニューは、「いわしの蒲焼」。小骨が多い魚ですが、皆少しずつ慣れてきて、骨もよく噛んで丸ごと食べています。甘辛の味付けで、お代わりする子も多い人気の一品です。松本先生の話でしたが、その何日か前に、同じ魚で金目鯛の話があり、金目鯛は海の深いところに生息している魚で、海にいる時は、赤い色ではなく銀色だという話に、みんなで「へ~~!」と驚いたのでした。

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 そして今回、「では、いわしは海のどの辺りにいるでしょう?」という質問。「海の底?」「真ん中あたり?」子ども達は一生懸命考えますが…正解は「海面近く」。子ども達が分かりやすいように、先生が“海”を作って説明してくれます。「魚でもいる場所が違うんだね!」「では、次の質問。いわしは一匹で暮らしてる?それとも何匹かでいると思う?」「え~分からん。」「正解は…これです!」

 

先生がいわしが集まっている(実際は約数千~数億匹だそうですが)絵を見せると、「あ、仲間と一緒だ!」と子ども達。…ごくごく普通のやり取りに聞こえますが、ここで私(倉田)は“仲間”という言葉に反応してしまいました。(ん、仲間!?“普通”の幼児なら「いわしがたくさんいる」ぐらいにしか言わないんじゃ…。)そんなことを考えている間に、話は「なぜ何匹も集まっているのか?」という話に。

 

「金目鯛がいる海の底近くはあまり魚や生き物がいないから、敵があまりいないんだよね。でもいわしがいる海の上の方では、他の魚や生き物がたくさんいるから集まって暮らしているんだよ。」その説明にひまりが、「あ、鬼だ!」魚の話で鬼?松本先生は「?」…節分で鬼が来た時、皆で腕を組んで力を合わせて追い払ったとの補足で、「なるほど~!それと一緒だね、一匹では力が弱いけど、固まれば大きさも大きくなって力も強くなるよね!じゃあ、皆いわしと一緒だ!」と松本先生。

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 ≪皆で知恵と力を合わせれば、イヤイヤけんごも…≫

のぞみでは「集団作り」を通して、「仲間と手をつなぐことは大切なこと、心地よいこと」と体感させるため、班活動や班競争などを日常的に行っています。“鬼”の時もまさにそれです。いわしのやり取りを聞いて、子ども達には「仲間」とか「力を合わせると強い」とか、そういったことが体に染み込んでいるんだな~(すり込まれてる?)と感じました。本などで読んだ知識や聞いた言葉もそうですが、実際に体験したことはより記憶にしっかりと残っていくものなんだと思いました。


 また、いわしから鬼、というように、一つのことを聞いて「あ、そういえば…」と考えが広がると、その広がった考えに対してまた相手が反応して…と会話もどんどん広がり深まっていきます。子どもの心はどんどん豊かになっていきます。そして、「体験したこと」「体感して学んだこと」は、より思考する力を強化してくれるでしょう。さらに、のぞみの特徴として、会話の中で思ったことを素直に伝え合うことは、本当に仲の良い関係・集団でないとできないと思います。私達大人は変に気遣って本音を隠したり、忖度したり…。子ども達が本音でやり合っている場面を見るたびに、大人も見習わないといけないなと感じるのです。
(文責・倉田)


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さて、”クラスの力を合わせて”の集大成、遠足のクラス競争「ボール運びリレー」を本日行いました!結果はいかに!?

【お知らせ・お願い】
◎お便りにもありましたが、12月4日(火)は3歳以上児、11日(火)は未満児の健康診断です。配布した問診票をご記入の上、母子手帳と一緒に提出をお願いします。特に以上児は3日(月)には提出してください。また、当日はなるべく休みが無いようにお願いします。

◎次回のセミナーは、12月8日(土)午前9時からです。助産師の城さんを講師として、「乳幼児期の性教育」についてのお話です。是非、ご参加ください。

【今週の元気もん】
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運動遊びで、でっかいボール運びリレーもしたよ

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馬水神社にて、毎回子ども達代表が願い事を考えてお参りしています今回は”かけっこライバルペア”

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「あいうべ体操」の「う~」のところ皆、良い”う~”だね

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「まさき、ともや、積木まだだよ~」さずが兄ちゃん

【今週の人気メニュー】
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鶏のさっぱり煮 卯の花 小松菜の胡麻和え かぼちゃの味噌汁

給食の先生より
お酢はお肉を柔らかくしてくれる効果があります。酸っぱい・甘い・しょっぱい・苦い…色んな味があるから、おいしく食べられるんだね
・・・給食では初めての手羽先です。上手な子は、先の骨の間までしっかり食べてました

 「食育」とよく言われますが、この言葉は明治期に使い始められ、「小児は徳育、知育、体育よりも食育が先!」と記載されている本があるそうです。

平成17年6月に制定された食育基本法においては「生きる上での基本であって、様々な経験を通じて、食に関する知識と選択する力を習得し、健全な食生活を実践することの出来る人間を育てること」書いてありました。なんだか難しい「食育」です。

今回はのぞみの給食の様子から「食育」を捉えてみたいと思います。

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★「食育?しーらない!とにかく食べようぜい」くいっぷりいいね❤


 散歩から帰ってきて、お腹をすかせた子どもと保育士!慌ただしく給食準備が始まります。班活動の1つ、台ふき係、ストップ係(ぶつからないように監視)、石けん係、消毒係、班ごとの配膳前、自分の班の役割の仕事を下の子の世話をしながら、上の子に教えてもらい真似しながらやっています。だらだらして準備が遅く注意される、自分の班のご飯や汁の数が言えない等と、問題は毎日ありますが、少しずつクリアしながらスムーズに準備が出来るようになっています。

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★僕夕方のおつとめはしないけど、食べるためなら台ふきはします!「働かざるもの食うべからず」


食べる前は、給食の松本先生や津田先生の食のミニ授業があります。驚きの反応や前に説明した内容を覚えてくれると嬉しいと、毎日工夫してわかりやすく説明してくれます。

 食べ始め!皆ガツガツ食べていますが、あれ?~最初から減らされている子、片手食べ、遅くまで食べている子、お話に夢中、等とけっこう問題がみられます。こんな時、のぞみでは、もちろん保育士の注意もありますが、励ましや注意は同じ班の仲間(特に年長児)から「嫌いな物一緒に食べよう」「早く食べて、おかわりしょう」「食べたらたんぽぽであそぼう」等と声かけが飛び交います。

入園時、殆ど口に入れようとしなかった結菜は一口食べただけで先生に褒められ、周りの仲間から「すごい~」と一緒に喜んでもらい、少しずつ食べるようになりました。

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★同じゆいでしょう! 頑張って食べよう(*^-^*)そんなこと言われても...

 しかし、お母さん達から「家ではたべないんですよー」「立ってうろうろするんですよー」などと、園では見られない食事の様子がよく聞かれます。また、「あんなに食べていたのに、食べなくなった」「特に朝ご飯に時間がかかる」などと問題は多いようです。

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★ゆいちゃんありがとう!私頑張って食べるよ!
「出された物は黙って食え」😉という気持ちもありますが、のぞみの給食の指導では、保育士対子どものみならず、子ども同士が注意し、評価しあっているところが、大きな特徴だと思います。

食べる時間がいつも長かった和真も、今では仲間が励ましてくれるので、頑張ろうという気持ちがでて、遅くまで残って食べることが少なくなりました。

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★話しながら食べても、おいしいね!僕、早く食べれるようになったよ。ときどき遅いけどネ(-_-;)
 

 のぞみの給食を分析してみると、人数を数えて配膳、食の話を聞いて覚えるなどの知育、班での準備、係の仕事、仲間からの励ましや、仲間への思いやり等の徳育、食後の遊びなどの体育と、知育・徳育・体育を取り入れ、仲間と関わらせながら実践しています。考えてみると家と違って当たり前かもしれませんね。

のぞみの「食育」で私たち大人が出来ることは、少しでも体に良い食材を与え、環境を整え、基本的なマナーことを教えるのはもちろんですが、仲間との関わりを持たせることも大切だと改めて思うのです。

(文責:太田)


★今週の食育モン

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★はっちゃん!たべれたの?(*^-^*)

   初めて見たよ

(保育参観の給食の様子から)

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★いいなぁ~早く遊びたいなー!

僕達食べるの遅い班by ポジティブけんご
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★見てて!僕何でも食べるよ(#^.^#)

本当だぁ~姿勢も少しずつ良くなってるね!
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★かんな上手!その調子その調子...褒めてくれて嬉しいけど、今は笑顔もでない...真剣です
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★うって変わってこちらは余裕のすみれさん 「わぁ~この味噌汁好きなのだあ~」
【お知らせ】

・今まで「のぞみセミナー」は、ほぼ月の第一週目の土曜日に開いていましたが、来月12月から「のぞみセミナー」を月の第二週目の土曜日に移行していきます。お間違えのないように宜しくお願いします。
※次回「のぞみセミナー」は12月8日(土)です。来年は平成31年1月12日(土)が「のぞみセミナー」です。

【今週の人気メニュー】
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今月の青空レストランのバイキングメニューは鶏のからあげ 根菜の煮物 かぼちゃサラダでした。根菜の煮物の中の長人参!話を聞くとますます食べたくなったね...おかわり完食でした!
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★ 長人参です!最初はショベルカーで掘るんだよー。人参に負けたぁ~




1110日(土)セミナーが開かれました。今回のテーマは「歯と身体の健康のために今できること」です。講師として、歯科関係のお仕事をされている合志さん(ひまり、まひろのお母さん)にお話ししていただきました。

 

●現代の子どもたちの歯並びについて

・一昔前は「虫歯の洪水」と呼ばれる時代があり、子どもが歯科医院に通う理由は「虫歯」だった。しかし、近年は虫歯が激減。一方で「不正咬合=歯並びが悪い」子どもが非常に多くなり、現代人の6割以上が不正咬合である、というデータもある。

・「歯並びが悪いこと」を放置すると、虫歯や歯周病になりやすい・集中力低下・コンプレックス・発音不良・体の歪みなど、心と体に様々な影響が出てくることが考えられる。子どもの時には軽い症状でも、大人になるにつれ、肩こり・睡眠時無呼吸症候群・肥満・頭痛・胃腸障害・アルツハイマー・関節リウマチなど、重症化することもある。

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《ドキドキした歌と群読の発表…ちいさいあーき、みーつけた♪》

●歯並びが悪くなる原因は?

・口呼吸と間違った口周りの筋肉の使い方とクセが原因なのではないか、その中でも口呼吸が大きな原因であると考えられる。

・人が唾液を飲み込む回数は1日約2000回。正しい鼻呼吸ができていると、飲み込みの際に、舌が上顎を押し上げる動きをする。これが上顎の成長につながる。それに対して、口がポカンと開いている状態が口呼吸。この状態からの飲み込みは、上顎に対して逆の圧力がかかり、上顎の成長につながらない。

・口周りの筋肉の発達は食事とも深く繋がっている。柔らかい食べ物でよく噛まない、飲み込みの際に飲み物で流し込むなどの習慣により、噛む力・飲み込む力が低下する。(子どもの食事の嗜好は、母親の妊娠中の食事と関連しているとも言われている)

・「口呼吸」と「間違った口周りの筋肉の使い方」が癖になっていて、顎の骨が正しい大きさに発育せず、歯が並ぶスペースが無くなり、結果歯並びが悪くなる。つまり、「きれいな歯並び」は成長期の「鼻呼吸」と「正しいお口周りの筋肉の使い方」を実践すれば、子どもたち自身の成長の力で育てることができるのではないか?と予想される。

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《小さい子ども達、親元から離れ、頑張りましたよ!》 

 ここから、さらに興味深い話が…。子どもたちの体は日々成長していて、上顎は7歳で大人の80%程度成長してしまうそうです。成長してしまった後では、正しい成長を促そうとしてもすでに手遅れ…抜歯やワイヤーで力を加えて歯を並べなければなりません。実は乳幼児期(もっと言えば母親の妊娠中から)こそが、子どもたちの健康な歯と体の基礎を作る最も重要な時期だったんですね!

  ここで代表から、歯(体)の健康づくりのための小さい頃からの習慣づくりは「転ばぬ先の杖」という話がありました。これは、歯の健康だけでなく、子どもの教育(しつけ)も同じではないのか…ある程度大きくなってから、どうにかしようと思っても「しまった!小さいうちからしておけば良かった!」と痛い目にあうことになり、正しい道に戻すための労力(時間・費用)を考えると、その代償はあまりにも大きいことが予想されます。

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《歩くのきついよ〜…とまひろ。頑張れ!と励ます大きい子。どちらにとっても、我慢強さを試される時間…大人の手を借りることなく、最後まで完歩!!》  

この「予防」という考え方は、のぞみの保育と通じる部分があります。

人の社会性、思考力、判断力、体力など、賢く生きていくために必要と思われる力の基礎=根っこづくりはこの乳幼児期の過ごし方にかかっている部分が大きいのではないか、と。それならば、将来子どもの育ちに問題が起きてから対処するのではなく、そうならないように今の幼児期の子どもへの躾や生活の仕方を実践していこう!と、考えています。実際に子どもたちの様子を見ていると、子どもたちの中で様々なことを経験しながら、一人ひとり心と体の成長が見られつつあります。
「転ばぬ先の杖」が実践できるかどうか、は周りの大人・お母さん・お父さんにかかっています。正しい知識を身につけながら「できることから、すぐに」始めていきましょう!

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《歯並びが悪くなる原因は…?グループで考え、なかなか鋭い意見が出ていましたよ。》

  最後に合志さんに教えていただいた

「子どもの歯と健康のためにできる良いクセ・習慣づくりの具体的方法」を紹介します。

  ・口をしっかり閉じて鼻で呼吸する

  ・食事は床に足をつけて、しっかり背骨を起こした姿勢で食べる

  ・噛み応えのあるものを良く咬んで食べる

・あいうべ体操など口周りの運動を日々の中に楽しみながら取り入れる

  ・ゲームなど背中を丸めた姿勢の作業を長時間しない

楽しく和気藹々とした雰囲気で進めてくださいました、合志さんありがとうございました!

【お知らせ・お願い】
◎次回のセミナーは12月8日(土)9時からです。内容の詳細は後日お知らせします。
 12月以降、セミナーは原則第二土曜日で計画していきたいと思います。よろしくお願いします。

◎保育所継続申込みの書類提出期間です。不備があった場合は、訂正をお願いする場合がありますので、期限に余裕を持って提出してください。
◎歯科検診の結果を今日配布しています。要治療の場合は、なるべく今月中にかかりつけの歯科医院を受診して、その結果を園に提出してください。
 【今週の元気もん】
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道路横断中ののぞみっ子!右も左もチビも見らなん!忙しか〜!
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豊の森での小高い丘。たんぽぽ組さん、登ったり降りたりの訓練中。「いつかは私もおっきい山を登るわ!」
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マットと布がお布団に早変わり!「お!?なかなか、いいもんだな〜」byたいち・けんと
【今週の人気メニュー】
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西京みそ焼き 切り干し大根の梅肉和え 五目煮豆 じゃがいもの味噌汁
『このおさかな、きんめだいって言うんでしょ!?』と得意顔の子ども達。五目煮豆も人気でした!
【番外編~今週のおやつ🎵】
早目に起きた年長さんが『わ~!』と歓声をあげた、おやつ🎵
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おいもピラミッドモンブラン🎵おいしくいただきました!



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