のぞみの給食の時間では、食べる前に給食の松本先生と津田先生がその日の給食の話をします。栄養の話から、その食物の産地や育ち方、切り方、調理法などなど、話は多岐にわたります。「今日は何の話かな?」「どっちの先生かな?」皆、わくわくして楽しみに待っています。さて、そんなある日の給食の話の時間で、こんなことがありました。
その日のメニューは、「いわしの蒲焼」。小骨が多い魚ですが、皆少しずつ慣れてきて、骨もよく噛んで丸ごと食べています。甘辛の味付けで、お代わりする子も多い人気の一品です。松本先生の話でしたが、その何日か前に、同じ魚で金目鯛の話があり、金目鯛は海の深いところに生息している魚で、海にいる時は、赤い色ではなく銀色だという話に、みんなで「へ~~!」と驚いたのでした。
そして今回、「では、いわしは海のどの辺りにいるでしょう?」という質問。「海の底?」「真ん中あたり?」子ども達は一生懸命考えますが…正解は「海面近く」。子ども達が分かりやすいように、先生が“海”を作って説明してくれます。「魚でもいる場所が違うんだね!」「では、次の質問。いわしは一匹で暮らしてる?それとも何匹かでいると思う?」「え~分からん。」「正解は…これです!」
先生がいわしが集まっている(実際は約数千~数億匹だそうですが)絵を見せると、「あ、仲間と一緒だ!」と子ども達。…ごくごく普通のやり取りに聞こえますが、ここで私(倉田)は“仲間”という言葉に反応してしまいました。(ん、仲間!?“普通”の幼児なら「いわしがたくさんいる」ぐらいにしか言わないんじゃ…。)そんなことを考えている間に、話は「なぜ何匹も集まっているのか?」という話に。
「金目鯛がいる海の底近くはあまり魚や生き物がいないから、敵があまりいないんだよね。でもいわしがいる海の上の方では、他の魚や生き物がたくさんいるから集まって暮らしているんだよ。」その説明にひまりが、「あ、鬼だ!」魚の話で鬼?松本先生は「?」…節分で鬼が来た時、皆で腕を組んで力を合わせて追い払ったとの補足で、「なるほど~!それと一緒だね、一匹では力が弱いけど、固まれば大きさも大きくなって力も強くなるよね!じゃあ、皆いわしと一緒だ!」と松本先生。
のぞみでは「集団作り」を通して、「仲間と手をつなぐことは大切なこと、心地よいこと」と体感させるため、班活動や班競争などを日常的に行っています。“鬼”の時もまさにそれです。いわしのやり取りを聞いて、子ども達には「仲間」とか「力を合わせると強い」とか、そういったことが体に染み込んでいるんだな~(すり込まれてる?)と感じました。本などで読んだ知識や聞いた言葉もそうですが、実際に体験したことはより記憶にしっかりと残っていくものなんだと思いました。
また、いわしから鬼、というように、一つのことを聞いて「あ、そういえば…」と考えが広がると、その広がった考えに対してまた相手が反応して…と会話もどんどん広がり深まっていきます。子どもの心はどんどん豊かになっていきます。そして、「体験したこと」「体感して学んだこと」は、より思考する力を強化してくれるでしょう。さらに、のぞみの特徴として、会話の中で思ったことを素直に伝え合うことは、本当に仲の良い関係・集団でないとできないと思います。私達大人は変に気遣って本音を隠したり、忖度したり…。子ども達が本音でやり合っている場面を見るたびに、大人も見習わないといけないなと感じるのです。
(文責・倉田)
さて、”クラスの力を合わせて”の集大成、遠足のクラス競争「ボール運びリレー」を本日行いました!結果はいかに!?
【お知らせ・お願い】
◎お便りにもありましたが、12月4日(火)は3歳以上児、11日(火)は未満児の健康診断です。配布した問診票をご記入の上、母子手帳と一緒に提出をお願いします。特に以上児は3日(月)には提出してください。また、当日はなるべく休みが無いようにお願いします。
◎次回のセミナーは、12月8日(土)午前9時からです。助産師の城さんを講師として、「乳幼児期の性教育」についてのお話です。是非、ご参加ください。
【今週の元気もん】
運動遊びで、でっかいボール運びリレーもしたよ
馬水神社にて、毎回子ども達代表が願い事を考えてお参りしています今回は”かけっこライバルペア”
「あいうべ体操」の「う~」のところ皆、良い”う~”だね
「まさき、ともや、積木まだだよ~」さずが兄ちゃん
【今週の人気メニュー】
鶏のさっぱり煮 卯の花 小松菜の胡麻和え かぼちゃの味噌汁
給食の先生より
お酢はお肉を柔らかくしてくれる効果があります。酸っぱい・甘い・しょっぱい・苦い…色んな味があるから、おいしく食べられるんだね
・・・給食では初めての手羽先です。上手な子は、先の骨の間までしっかり食べてました