春から夏にかけて、のぞみ散歩では子どもたちが楽しみにしていることがあります。それは、自然の中に実っているものを自分達でとり、味わうことです。5月連休明けの野いちごに始まり、グミ・杏・びわ…と、今年も初夏の味をたくさん楽しみました。
「今日は、杏のところに行くよ〜!」というと「やったー!」と大歓声の子どもたち。暑くても、目的地までしっかり歩きます。汗をかきながら着いた先での、初夏の味は格別!小さい子も美味しいものがあるとわかるようで、あーん!と口を開けて待っています。
6月始めに味わったびわは、いつもお邪魔している牛舎の倉本さんのご厚意で…ありがとうございます!たわわに実ったびわを、大きい子は自分で取り、その場で皮をむき、食べました!あまりの美味しさに、手一杯にいくつも握りしめている子もいたほどです。ある職員からは「茂木のびわより、味が濃厚で美味しい!」と…自然が生んだまさに本物の味なのでしょう。
のぞみの自然体験は、無農薬・消毒なしのものにこだわって、行っています。自然そのままの味を味わうということです。私自身は残念ながら、こんな自然体験はあまりしたことがない幼少期でした。
消毒されて店に並んでいる果物を買い、冷蔵庫で冷やし、エアコンの効いた部屋で食べることと、無農薬の採れたてを、汗をかきながら味わうことは、子どもたちにとって、どう違うのでしょう?
どちらが本物の味だと思いますか?
子どもの頃に豊かな自然体験をした人は、大人になって再びその味に出会った時「あ〜、これ!懐かしい味!小さい頃に食べたな〜!」と思うそうです。懐かしい味が、幼い頃の記憶(周りの風景や、匂いや風や、誰と一緒に食べたのか、どんな気持ちだったのか)を鮮明に思い起こすのでしょう。
≪あそこに美味しそうなのがある…目がキラキラのゆいワクワクして皮をむくかんな≫
仮説ですが、本物の味は子どもの心の深いところに残るのではないでしょうか。しかし、残念なことに、今は偽物の味が多く出回り、それがより簡単に手に入るようになりました。だからこそ、のぞみ流の自然との触れ合いは貴重だと感じています。野いちごの花を見ては「もうすぐいちごできるね!」と言い、実りの時期が終わると「もう虫さんたちが食べちゃったね…また今度だね」と来年を楽しみに待つ…。いつでも簡単に手に入る既製品とは違い、年に一回しか食べられない!また食べたい!という渇望感が、子どもたちの心に、豊かな体験としてより強く刻まれる一つの要因かもしれません。
≪小さい子も外で食べる美味しさを感じているかな?いつも食欲のある子は、さらによく食べます≫
3年前から行っている青空レストラン(野外での給食)も、すっかりのぞみの名物として定着しましたが、同じような観点から考えると、子どもたちの豊かな心・感性づくりの一助になっているのではないかと思います。気持ちいい風に吹かれながら、友達と一緒に食べると、おにぎり一つでも、とても美味しく感じるものです。普段は食が細い子が、おかわりまでするのですから…(^-^)
こんな体験をした子としていない子の差が、将来どう出てくるのか…まだ、はっきりとは分かりませんが、子どもの生きる力(総合力)となる裾野を広げ、豊かな人生の土台作りになるのではないか…と考えています。
のぞみでは、本物の味…だけでなく、保育(教育)内容や、子ども同士の友情も “本物” を目指して、「子どもたちに本当に必要なものは何か」を研究しながら、日々の保育を行っていきたいと思います。
(文責:高森)
【お知らせ・お願い】
◎7月からプール遊びを予定していましたが、梅雨の時期に入ったので、天候をみて始めたいと思います。
(シャワーは毎日行います。連絡帳のチェック欄記入と検温をお願いします。)
◎次回ののぞみセミナーは7月13日(土)9時~です。内容は次回お知らせします。
◎7月からは泥んこ遊びも始まります。着替えの際、一緒に洗濯することもありますので、持ち物すべてに分かりやすく記名をしてください。薄くなっているものも、確認をお願いします。
【今週の元気もん】
今度は桃!?今年は特に実りの多い初夏でした
青空給食、こんな感じで食べています来月からはしばらく室内のバイキングです。これも又楽しみ
こうのすけ必死のジョギング…だって、マキが後ろからついて来るんだもーん
最近よく顔を見せてくれる牛さんたち猫じゃらしで遊んでる!?
【今週の人気メニュー】
ドライカレー 福神漬け ジャガイモのパン粉焼き りんご
給食のお話、太田先生は、以前年長さんたちが作った、割り干し大根の福神漬けを紹介!
福神漬けも手作りすると、子どもたちも美味しく食べられる優しい味に