のぞみの丘保育園 ブログ

のぞみの丘保育園は益城町北部、広安小学校北側の竹林の中にある45人の認可保育所です。 就学前に豊かな人間性の根っこが形づくられます。本園では特に日々の屋外活動を通して心の強さづくり、豊かな心、そしてかしこい子どもづくりを目指します。

2020年02月

 先日、人吉で発達障害に関する講座が行われ、職員5人で参加してきました。講師は、北九州市立大学の楠 凡之先生です。発達障害の研究を長年行い、全国で講演をされています。

 

 まず、近年の学校現場での、発達障害を取り巻く状況として以下のことが挙げられました。

・発達障害の可能性が推測される子どもが、1クラスに複数いるのが(13人に1人とも言われている)普通の状況になっている。

・おそらく、程度の差はあれ、発達に偏りがある子どもたちは昔からいた。しかし、最近の幼少期からの生活環境(とりわけ、TVDVD、ゲーム等の視覚的刺激が多い状況と、人との関わりが少なくなっている環境)が発達に偏り=凸凹がある、特にコミュニケーションに困難さを持つ子どもの問題を、より深刻化させているのではないか?

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《ブロックの片付け中のトラブルから…すもうで決着!「泣くと負けだよ!どっちも頑張れ!」先輩たちが危なくないように周りをガードしながら、見守ります》

さて、今回の講座の柱は、「発達障害のある子どもの心に本当に響く指導方法とは?」です。 
 1.子どもの発達の特性をとらえて、分析すること
 2.その子に合った豊かな評価や声かけを行うこと という方法が、挙げられました。

★その中でのキーワードは、『信頼・愛着・共感!』です。
 いかに、子どもと大人(保育者・親)が信頼関係をつくるか、がポイントです。

 人は、自分が周囲の人から認められている、という基本的な安心感を持って初めて、自分の非や失敗を認めることができるそうです。(太陽は人の心を開かせる)逆に、不安な状態の時には、自分の非を認めることはできません。(北風は人の心を閉じさせてしまう) これには、大人の私も納得しました!

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《年長ともなると、言葉で言い合える関係に!大人の援助なく、自分たちで解決し、また仲良く遊んでいました。》

のぞみでの保育と照らし合わせてみると…こんな失敗談が…。

ある日、散歩出発前の玄関で、ペアの子と手を繋がずに外を眺めていた子に、保育士が「早く手を繋ぎなさい!」と、大きな声で叱りました。本人はなぜ怒られているのか理解できずポカーンと立ち尽くし、それを見ていた周りの子の表情も固まってしまったのです。

これを『心に響く指導』に変えるにはどうしたらいいのか?皆で考えました。こんな時には、

「どうして手を繋がないで外を見ていたの?」(理由を尋ねる)

「クレーン車のことが気になったのかな?」(気持ちを予想し、代わりに言葉で言う) 

「もうすぐ散歩に出かけるから、手を繋ごうね」(望ましい行動を具体的に伝える)

 

楠先生の提示された事例では、こんな丁寧な関わりを続けた結果、保育士と愛着関係が築けていなかったB男くん(4歳)が1年後には、保育士の働きかけにかなり応じるようになり、その安心感を基盤にしつつ「自制心=自分をコントロールしていく力」を獲得していったということです。

 

今回の講座で、のぞみの保育と繋がる部分、生かせることがありました。のぞみでは、保育士がまず、子どもと1対1で関わりつつも、その大人の役割を少しずつ子どもに教えていく方法で、集団づくりを進めていきたいと思います。

 (文責:高森)
【新型コロナウイルス感染症について】

先日、熊本での感染が確認されたあと、園では緊急医療会議を開き、学習と対策を講じました。その結果、Dr.からの専門的かつ厳しすぎる(?)位の指導に従っていくことを確認しています。Dr.といえども、新型なるが故、自信をもって対処は難しい。だから、注意しすぎても、しすぎる事はないようです。
一般的な対応、例えば、手洗い、アルコール消毒、体力保持、そして人混みを避けることの励行が基本でしょう。重要なことは、園と家庭が足並みをそろえて子どもを守ることです。しっかり取り組みましょう。
分からない点は園に相談してください。Dr.と共に分かる範囲でご相談に応じます。


【お知らせ・お願い】
◎学童なのはな組は、2週間を目処に夏休みと同じようなカリキュラムでとり行います。

【今週の元気もん】
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とっても楽しみな給食まだかな~
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お茶飲ませてあげるねたんぽぽ組もお世話がんばってます
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年少以下だけの散歩「あれ俺たち列から外れてる」ポーズとってる場合じゃな~い

【今週の人気メニュー】
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ポークカレー トマトのしらす和え さつまいものひじき煮 バナナ

カレーの隠し味に、人参と玉ねぎのすりおろしが入って、マイルドな美味しいカレーに!
おかわりたくさんしました!

 先日、小学校の体験入学があり、帰ってきた子どもたちからは「楽しかった~」「これ作ったよ!」「帽子のサイズも測った!」などの声が聞かれ、期待を膨らませていました。もうすぐ卒園かぁ~としみじみ感じている毎日です。

年明けよりお昼寝の時間がなくなり、年長だけの活動が始まりました。「お昼寝しなくなるのはいつ?」「まだ~?」とずっとこの日を楽しみにしていたようです。活動の流れとしては①小さい子の寝かしつけ→それぞれお気に入りのちびちゃんや、早く寝てくれそうな子など見つけて、優しくとんとんしてくれています。なんともほのぼのする姿ですよ~!
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そして②製作(その他の人は絵本タイム)→卒園製作のカレンダー作りをペアごとに行っています。なかなかゆっくり製作の時間もとれないため、いつ名前を呼ばれるかなと楽しみにしているようです。絵本タイムは静かに一人で読むことがお約束です。③群読・呼びかけの練習→先日の豆まきの群読もこの時間に少しずつ練習していました。年中以下の他のみんなはお昼寝中だったため、ミニ発表会で披露したときは「すご~い!」といった憧れの表情・・年長さんも誇らしげでした!卒園式の呼びかけの練習もぼちぼち始めています。そしてお楽しみの④遊びの時間→フルーツバスケットやトランプ、かるた、ドッヂボール、サッカーなどをしています。最後におつとめ用の⑤雑巾しぼりをして15時までの活動は終わりです。

この流れを見て、ん?お勉強の時間はないの?と思われる方もいるかと思います。実際私(山下)も以前勤めていた保育園では、この時期になると年長の就学前活動として、文字や数のワークやプリントを用意し、字の書き順やひらがなの練習をみっちりとさせていました。今は保育園でも、この時期だけではなく年中、このような活動をしているところが多くあるのが現実です。
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《みんなでかくれんぼ良いとこみーつけた

それに比べ、のぞみでは遊びの時間をたくさんとれるようにしています。ここで子どもたちはまず、何をして遊ぶか話し合います。「ドッヂがいい!」「ハンター鬼ごっこがいい!」意見が分かれたら「先生!遊ぶ時間はたくさんある?」「ん~20分くらいかな」「じゃあ半分たったら教えて!2つしよう!」などみんなで決めていきます。時には譲ったり、我慢したりと気持ちの折り合いをつけているようです。またゲームの中でも、ずっとボールを離さないゆうまに「ゆうまばっかり楽しくない!」とふうか。サッカーですぐ手を出してしまうてんまに「ちょっとてんま休憩!」とちあきがなだめたり・・。転んで泣くゆうせいに「大丈夫?泣いたらできんよ!」とみんなで声をかけ…。ここでものぞみの子どもたちはたくさんのトラブルを経験し、成長していきます。その集大成として、年長のこの時期も自主的遊びをとても大切にしています。

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《雪あられみんなで大盛り上がりでした

 先日のセミナーでも福島先生より小学校に行く前に自分の名前が読めて、書ければ十分というお話もありました。お勉強は小学校に行ってからでも間に合うはずです。しかし目にみえない心の教育は、今が一番大事な時期だと考えています。今の時代たくさんの情報があり、何でも小さいときからさせておいた方がいいという意見もあると思いますが、のぞみが目指すものは自分でしっかり考え、豊かな心をもつ子どもを育てることです。そのために子ども同士たくさんの関わり合いをもち、遊びを大切にしたいと思っています。もうすぐ小学生!いっぱい遊ぶぞー!!
(文責:山下)

【お知らせ・お願い】
・今の2歳児さんは来年度の練習として、3月より、空のお弁当箱・スプーンセットをハンカチに包んで持たせて下さい。


【今週の元気もん】
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土曜日2人でお昼寝どんなに大きくなっても寝顔は天使やぁ

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まさかず兄ちゃんの車に積もった雪冷たーい

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ここでもかくれんぼだーれでしょ

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あぁ空ってきれいだなぁ~

【今週の人気メニュー】
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ささみフライ ピーマンのしらす和え ポテトサラダ

バイキングおかわりまであっという間になくなりました

 2月8日(土)のぞみセミナーが行われました。今回は、現職の校長先生でもある福島先生に来て頂き、就学前教育はどうあるべきか、現在リーダー(校長)の立場から見た学校の現状などについて話していただきました。

福島先生は長年担任をされたり、県教育委員会の幼児教育担当の経験もおもちの先生です。
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歌発表は『まめまき』
おにわそと~ふくわうち~
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パラパラパラパラ まめのおと~
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おには~こっそりにげてゆく~
こんなに可愛い鬼なら逃げなくていいですね

ある保育園を訪問した際に印象に残っている話で、プール上りに足を洗う為の水を張ったタライが2つあって、1つは陰においてあり、もう1つは日向に置いてあったそうです。すると、ある子どもがそのタライを行ったり来たりして、何度も足をつけていたそうです。その様子を見て、「ウロウロせずにはやく行きなさい」ではなく、「この子は今、冷たい暖かいと考えているのだな」と、保育者がちゃんと気付いたことが素晴らしいと感じたそうです。幼児教育では、遊ばされるのではなく、自由遊びの中で、子ども達の気付きをうながす働きかけや言葉かけなど、保育者の取り組みが必要だと言われました。

そして幼稚園を訪問した際では、制作の時に、子どもの人数に対してハサミを少なく準備するそうです。そうすると、譲り合いやトラブルが生じる。取り組みを通して、見通しを持ってやるようにあえて仕組む、そういう環境を整えることが大事なことなのだと気付かされたそうです。のぞみでも、カリキュラムをよく考えて作り、仕組んでいく保育をやっているので共感を覚えました。

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ふれあい手遊び
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次にグループで質問を考えました。

・男の子の髪型の決まり、女の子の髪飾りの決まりがあるが、担任によって対応が違うので困っている。

・学校側、担任の先生に意見を言うとモンスターと言われる。学習面・生活面での決まりでおかしいと思ったときに伝えてもいいのか?先生とうまくつながる方法はどうしたらいいのか?など出ました。

…その意見に対して先生から、学校の決まりは年度始めに決め、実行していく。決まりを作らないといけなくなったのは、時代と共に色々な価値観が増えてきたので(例えば靴下の色や筆箱の中身など)、ある程度は統一していこうという風になっているからだそうです。そして、保護者と繋がるという事に関しては、学校側としては、なるべく協同で対応していきたいので、何かある時は担任にしっかり相談してほしいと話して頂きました。

決まりについては、何のために決まりがあるのか?何のために決まりが成立するのか?どう守ったらいいのか?当事者が事前にしっかり考えていかなければならないという話もありました。

それから現在のクラス運営に関しては、一人一人に目を向けて教育することを目指してはいるが、それと並行して、学級集団を育てていくという視点が弱いので苦労している。いっぱい経験していかなければ技は磨かれない。そういう集団の視点で子ども達を豊かに見ていく集団作りが大事だと話されました。

代表からは決まりで動くことも大切だが、それ以前に自分の頭で善悪の判断をしっかりできる子ども作りが大切、しかしこれはとても難しいテーマであるという事がのべられました。
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頑張った後のフルーツはうまい


賢い子どもを作ること、その為には私たち保育者がきちんとした目的をもって、子ども達の活動に取り組むことが大事なのだと、改めて気付く事が出来ました。
(文責:西山)


【お知らせ・お願い】
・3月ののぞみセミナーはありません
・卒園式は3月28日(土)です。詳細は3月のおたよりにてお知らせしますので、必ず目を通して下さい。 

【今週の元気もん】
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マットで手品「テジニャ~ニャ
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「ジャッジャジャ~ン」
箱の中身はゆいなとちひろでした
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広安小学校の体験入学後
みんな楽しかったようで目を輝かせて報告してくれました
小さい子達はというと…↓↓
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班長代理を立派につとめることができました
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年長がおらんでも大丈夫ばい

【今週の人気メニュー】
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かぶのそぼろ煮 ほうれん草となめこのポン酢和え しらすとのりの白和え

グリーンピースの豆を取った後のさやは、茹でて、茹で汁をお味噌汁のお出汁にしたり、グリーンピースご飯を炊くときにいれてもおいしいそうです。

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