先日、人吉で発達障害に関する講座が行われ、職員5人で参加してきました。講師は、北九州市立大学の楠 凡之先生です。発達障害の研究を長年行い、全国で講演をされています。
まず、近年の学校現場での、発達障害を取り巻く状況として以下のことが挙げられました。
・発達障害の可能性が推測される子どもが、1クラスに複数いるのが(13人に1人とも言われている)普通の状況になっている。
・おそらく、程度の差はあれ、発達に偏りがある子どもたちは昔からいた。しかし、最近の幼少期からの生活環境(とりわけ、TV、DVD、ゲーム等の視覚的刺激が多い状況と、人との関わりが少なくなっている環境)が発達に偏り=凸凹がある、特にコミュニケーションに困難さを持つ子どもの問題を、より深刻化させているのではないか?
《ブロックの片付け中のトラブルから…すもうで決着!「泣くと負けだよ!どっちも頑張れ!」先輩たちが危なくないように周りをガードしながら、見守ります》
さて、今回の講座の柱は、「発達障害のある子どもの心に本当に響く指導方法とは?」です。
1.子どもの発達の特性をとらえて、分析すること
2.その子に合った豊かな評価や声かけを行うこと という方法が、挙げられました。
★その中でのキーワードは、『信頼・愛着・共感!』です。
いかに、子どもと大人(保育者・親)が信頼関係をつくるか、がポイントです。
人は、自分が周囲の人から認められている、という基本的な安心感を持って初めて、自分の非や失敗を認めることができるそうです。(太陽は人の心を開かせる)逆に、不安な状態の時には、自分の非を認めることはできません。(北風は人の心を閉じさせてしまう) これには、大人の私も納得しました!
《年長ともなると、言葉で言い合える関係に!大人の援助なく、自分たちで解決し、また仲良く遊んでいました。》
のぞみでの保育と照らし合わせてみると…こんな失敗談が…。
ある日、散歩出発前の玄関で、ペアの子と手を繋がずに外を眺めていた子に、保育士が「早く手を繋ぎなさい!」と、大きな声で叱りました。本人はなぜ怒られているのか理解できずポカーンと立ち尽くし、それを見ていた周りの子の表情も固まってしまったのです。
これを『心に響く指導』に変えるにはどうしたらいいのか?皆で考えました。こんな時には、
「どうして手を繋がないで外を見ていたの?」(理由を尋ねる)
「クレーン車のことが気になったのかな?」(気持ちを予想し、代わりに言葉で言う)
「もうすぐ散歩に出かけるから、手を繋ごうね」(望ましい行動を具体的に伝える)
楠先生の提示された事例では、こんな丁寧な関わりを続けた結果、保育士と愛着関係が築けていなかったB男くん(4歳)が1年後には、保育士の働きかけにかなり応じるようになり、その安心感を基盤にしつつ「自制心=自分をコントロールしていく力」を獲得していったということです。
今回の講座で、のぞみの保育と繋がる部分、生かせることがありました。のぞみでは、保育士がまず、子どもと1対1で関わりつつも、その大人の役割を少しずつ子どもに教えていく方法で、集団づくりを進めていきたいと思います。
(文責:高森)
【新型コロナウイルス感染症について】
先日、熊本での感染が確認されたあと、園では緊急医療会議を開き、学習と対策を講じました。その結果、Dr.からの専門的かつ厳しすぎる(?)位の指導に従っていくことを確認しています。Dr.といえども、新型なるが故、自信をもって対処は難しい。だから、注意しすぎても、しすぎる事はないようです。
一般的な対応、例えば、手洗い、アルコール消毒、体力保持、そして人混みを避けることの励行が基本でしょう。重要なことは、園と家庭が足並みをそろえて子どもを守ることです。しっかり取り組みましょう。
分からない点は園に相談してください。Dr.と共に分かる範囲でご相談に応じます。
【お知らせ・お願い】
◎学童なのはな組は、2週間を目処に夏休みと同じようなカリキュラムでとり行います。
【今週の元気もん】
とっても楽しみな給食まだかな~
お茶飲ませてあげるねたんぽぽ組もお世話がんばってます
年少以下だけの散歩「あれ俺たち列から外れてる」ポーズとってる場合じゃな~い
【今週の人気メニュー】
ポークカレー トマトのしらす和え さつまいものひじき煮 バナナ
カレーの隠し味に、人参と玉ねぎのすりおろしが入って、マイルドな美味しいカレーに!
おかわりたくさんしました!